成年後見のはなし~本人宛郵便物はどうすればよい?~

掲載日:2020.03.10

原則として、郵便物はご本人しか開封してはいけないものですが、ご本人が判断能力が不十分で、ご自身で開封することができない、もしくは開封しても中身が確認できないような場合は問題です。
例えば、施設に入所している方で、施設に郵便物が届いたとしても、当然施設の方が開封するわけにはいきません。
お近くにお住まいのご家族がいらっしゃる場合は、ご家族が郵便物を開封しているというのが現状かと思いますが、重要書類などが含まれていることもありますので、慎重になるべきかと思います。
では、成年後見制度を利用した場合はどうでしょう。
実は、成年後見制度を利用した場合、財産管理等に必要な限り、後見人はご本人宛郵便物を開封することができます(民法第860条の3)。
そのため、施設に入所しているご本人宛に届いた郵便物であっても、後見人が預り、開封して中身を確認することができるようになっています。
これも後見制度を利用するメリットの一つかもしれませんね。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ