遺言のはなし~遺言に封は必要ない?~
掲載日:2018.12.07
遺言は、多くの方が「自筆」か「公正証書」で作成しますが、このうち公正証書の遺言は原本が公証役場で保管されますので、遺言者(作成者)に渡されるもの(正本・謄本)には封はされていません。
では、自分で作った場合はどうでしょう。ドラマなどで見る際は封がされていますよね。
しかし、実のところ、自分で作成した「自筆証書遺言」であっても、封をすることは必須条件ではありません。
意外かもしれませんが、誰にでも見えるように机の上などに置いてあっても、それは遺言の有効に無効には関係ないということです。
ただ、どこかで「遺言は勝手に開けてはいけない」という話を聞いたことはないでしょうか。実は、これも事実で、両者は矛盾しません。
遺言者(作成者)が、自分で作成した遺言に封をした場合、家庭裁判所において開封しなければならないので、相続人などは勝手に開けてはいけません。
封をするかどうかは遺言者の自由なのですが、その結果、相続人などは勝手に開けられなくなる、ということです。
なお、封がされている遺言を勝手に開封した場合、「過料」という罰金のようなものを科せられることがありますので、注意しましょう!
では、また次回お楽しみに!
司法書士 たつみ