成年後見のはなし~キャッシュカードが利用できない?~

掲載日:2018.09.05


成年後見制度を利用した場合、後見人等(※)は預貯金のある金融機関に対し、「成年後見人等の届出」をします。
これにより、金融機関はご本人のために後見人等が就いたことを知ります。
そうすると、これまで利用していたキャッシュカードは原則として利用することができなくなります。
すべての金融機関で確認を取ったわけではありませんが、多くの金融機関ではそのような取扱いになっていると思われます。預貯金の管理者が後見人等に代わりますので、ご本人名のキャッシュカードは使えなくなるということです。また、成年後見人の届出により、ご本人の判断能力が低下しているということが明らかになるので、防犯的な意味合いもあるかと思います。

ただ、キャッシュカードがないと日常の預貯金の管理が不便になりますよね。
そこで、金融機関によっては、後見人等の資格でキャッシュカードを発行していただけるようです。
しかし、キャッシュカードがあるということは、そのカードが悪用される可能性も出て来ますので、当然管理は厳重にする必要があるでしょう。

※本記事中「後見人等」とは、成年後見人、保佐人及び補助人を指しています。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ