クイズ!相続人を探せ⑯~解答編~

掲載日:2015.08.19

親族関係一覧(第24回)2解答編

では昨日の解答を見ていきましょう!

今回は、遺言で相続人を加えることができるのか?という問題でした。

どうでしょう?感覚的には大丈夫だと思いませんか?
しっかりと遺言書で残っているわけですから、令子さんとハチを相続人に加えたいという太郎さんの意思は明らかです。

しかし、実はこれは認められません。
なぜかと言うと、遺言でできることは法律で決められていて、相続人を変更するということは認められていないからです。
ハチは犬なので言うまでもないかもしれませんが、令子さんを相続人に加えるということも認められません。

これと混同しがちなのですが、「財産の取得者を変更する」ということは認められます。
つまり、「相続人に加える」ではなく「~(財産)を与える」もしくは「何割の財産を与える」であれば問題ないわけです。
この場合、令子さんは相続するのではなく、「贈与を受ける」という扱いになります。
(もちろん、このような場合でもハチは財産を取得することはできません!)

ということで、今回の答えは【3】の小太郎くんが相続人、でした!

実務を行っていると度々あることなのですが、感覚と法律が一致しないケースでしたね。
遺言というのは法律で定められたことなので、感覚に頼って作ってしまうと思わぬ落とし穴があるかもしれません。
疑問や不安がある方は一度専門家に相談してみるとよいでしょう。

ではまた次回をお楽しみに!