遺言のはなし~財産が特定できない?~

掲載日:2017.04.03

00cc1f05461757fbce209124e2d22e29_s遺言を自分で作成する場合、事前に専門家などがチェックしないので、内容が不正確であることも少なくありません。

例えば、遺言に「小太郎(子)に自宅を相続させる」と書いてある場合。
これで財産を特定できているでしょうか?客観的に見た場合、「自宅」というだけでは、どこにある不動産のことかわかりませんよね。
つまり、この記載方法では、相続させる財産を特定できているとは言えません。

ただし、遺言から財産を特定できなくても、その他の資料から、どの財産を指しているか明らかになる場合などは、遺言により相続させることができるケースもあります。
例えば、上記の不動産ですと、納税通知書と住民票の記録を合わせて居住の実態が確認できる=自宅であると判断できる、というような場合です。

遺言の記載から財産が特定できているかどうかは、最終的に、財産を管理している金融機関や法務局の判断になりますので、迷った場合は確認してみるとよいでしょう。

もちろん、一番良いのは、遺言を作成する際に正確に記載することですので、遺言を作成する際は、客観的に財産が特定できているか、ということにも気を付けて作成するようにしましょう。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ