成年後見のはなし~香典やご祝儀はどうする?~

掲載日:2017.03.24

42171f21a8cc3fdc2f1c855a4299911b_s後見人は、ご本人のために財産管理を行っています。
そのため、原則として、ご本人以外のためにお金を使用することはできません。
これは、相手がご家族であっても同じです。
ここに違和感を覚える方も多いようですが、「ご本人の財産を守る」ということを考えると、例えご家族のためであっても、本人の財産を減らすことはできないということはご理解いただけるかと思います。

しかし、例外がないわけではなく、通常支出するのが当然と考えられるものについては、支出が認められることもあります。
その代表的なものが香典やご祝儀です。
ご親族のお葬式で香典を出すことや、お孫さんの結婚式にご祝儀を出すことは自然ですよね。
このように、ご本人のためでなくとも、通常支出するのが一般的なものについては支出することも認められます。
その金額については、一般常識及び、ご本人様の財産状況に応じて決めることになろうかと思います。

ただし、実際にご本人以外のために支出する場合は、事前に家庭裁判所と打ち合わせをする必要がありますので、後見人の判断だけで行わないように気を付けましょう。
あとから問題になると大変ですからね。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ