登記のはなし~不動産の一部を譲渡する?~

掲載日:2017.02.22

9559b994e2d327690a1544e72357c083_s不動産を譲渡する際、目的の土地・建物を丸ごと全部譲り渡すのが一般的かと思いますが、実は権利の一部を譲渡することも可能です。

例えば、Aさんが持っている土地・建物の半分の権利をBさんに譲る、というようなことですね。

これは「所有権一部移転」と言われる登記手続で、これにより、AさんとBさんは半分ずつの権利(持分)を持っていることになります。
この状態を「共有」と言うのですが、共有状態になっても、物理的に不動産を半分に区切って利用する権利がある、というわけではありません。
詳しい説明はここでは省きますが、あくまで不動産は一つ(境界線がない)なので、共有している人全員が、不動産すべてを利用する権利がある、されています。
同居しているときはそれほど問題ありませんが、どちらか一方だけが利用するような場合は、税金や管理費の負担をどうするかなど、トラブルにならないように注意が必要ですね。

土地・建物を複数の人が共有する場合は、共有者の信頼関係が重要です。
その関係が崩れたときなどは、トラブルになる可能性もありますので、「本当に共有にする必要があるのか」ということを慎重に検討していただきたいと思います。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ