相談事例②~借入をした銀行が存在しない?~
掲載日:2015.10.30
相続があった場合に初めて不動産の登記を見るということも少なくないかと思います。
そして、その際、古い抵当権が残ったままということあります。
ここで問題なのが、抵当権者である銀行(その他金融機関)が合併により消滅している場合です。
例えば、北洋銀行と札幌銀行が合併し、札幌銀行が消滅していますので、札幌銀行から借り入れをしていた方はこれに該当します。
銀行が合併した場合、合併した会社(承継会社)に手続をしてもらうことになります(上記の例で言うと北洋銀行が承継会社)。手続ができないわけではないのでご安心ください。
ただし、この場合の手続は、(1)すでに債務を完済しているか、(2)まだ債務が残っているか、によって若干異なります。
なお、(2)の「まだ債務が残っている」という場合は、「抵当権の移転」の手続も必要になります。
いずれにしても、通常の抵当権の抹消よりも手続が複雑になりますので、わからないことがあればご相談ください。
長期間登記を見ていないという方は抵当権が残っていないか一度確認してみてはいかがでしょう?