家の名義変更のはなし~仮登記?~

掲載日:2019.09.15


登記簿を見ていると、「仮登記」という表示に出会うことがあります。

「仮登記」とは、何らかの事情で登記をするための条件が満たせない場合に、「登記の順位を保全するため」にされる登記のことです。
代表的なところでは、将来不動産を売買する約束をし、その時まで順位を保全する「所有権移転請求権仮登記」などがあります。
仮登記を行う理由として、不動産の権利の優劣が登記順位によって決まるということがあります。そのため、とりあえず仮登記だけしておけば、そのあとにどのような登記がされても自分の権利は守られる、ということになります。

この仮登記、もちろん現在でも利用することはあるのですが、以前ほど一般的ではなくなっているように思います。
不動産取引は、これまでの様々なトラブルを糧に、経験やデータが蓄積され、多くの業者さんの契約書の完成度が上がったり、取引自体スムーズになっているのがその理由かもしれません。
なお、仮登記は、その後「本登記」にしなければ正式な効力が発生しないので、仮登記を利用する場合は注意が必要です。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ