家の名義変更のはなし~抵当権が付いた不動産を売却することはできる?~

掲載日:2019.07.10

住宅ローンを組んだ場合などに利用される抵当権(不動産を目的とする担保)ですが、この抵当権が付いた不動産を売買することができるのか、という問題です。

実は、不動産の所有者は、抵当権が付いている不動産であっても、原則として自由に売買することができます。
ただし、抵当権は登記に記録されるので、不動産が担保に提供されていることは不動産の買主にも明らかです。

そもそも、抵当権とは、債務者が支払いを怠った場合に、債権者がその目的である不動産を競売するなどして貸金を回収することができる、というものです。
そのため、もし抵当権の付いた不動産を購入すると、買主としては、不動産がいつ競売にかけられるかわからない状態ということになります。
それがわかっていて購入する方はほとんどいないと考えられますので、理論上は売却が可能でも、実際には売買することは困難、ということです。

通常は、不動産に抵当権が付いている場合、売買代金などで清算し、抵当権を抹消した上で買主に名義を変更(所有権移転)する、というのが一般的な不動産の売買取引になります。
どうしても抵当権の付いたまま不動産を売買する、というような場合、そのリスクについては十分に理解する必要があります。
この辺りは、手続に関わる司法書士に確認してみるとよいでしょう。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ