知っておくと得かも?⑤~ADR~
掲載日:2015.05.11
ADRという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ADRとは、Alternative Dispute Resolusion の略で、横文字ですが、一応法律用語です。
日本語で表現すると、「裁判外紛争解決手続」ということになります。
難しそう、と思われるかもしれませんので、できるだけ簡単に説明したいと思います。
この手続は、裁判がなかなか身近ではない日本において裁判に代わる紛争解決方法はないか、という考えから生まれたものです。
裁判とは違い、「当事者の話し合いでトラブルを解決する」というのが目的です。
例えば、隣の家の木が自分の敷地まで伸びて邪魔になっているが、頼んでも除去してくれない、という場合。訴えるほどのことなのか、という問題や、いきなりお隣さんを訴えるなんてことをするとあとでしこりが残るかもしれない、という悩みがありますよね。そこで、この手続の出番です。
ADR手続では、一方が各地のADRセンターに利用を申し込み、第三者(主に法律家)の仲介の元、相手方との話し合いで問題を解決する、という流れになります。
当事者の合意なので、裁判ほど相手を刺激せず、平和的にトラブルを解決できるいうことが期待されます。
札幌司法書士会にもADRセンターが設置されており、現在、原則として「利用料は無料」となっております。
訴訟という手続よりも、相手方と話し合いたい、という方はご相談いただくとよいのではないでしょうか。
※下の図は手続の流れをイメージで示したもの。