家の名義変更のはなし~名義人の住所が変わっている場合~
掲載日:2017.08.19
売買や贈与などにより、不動産(家・土地)の名義人を変更する(所有権移転登記を行う)場合に、登録された名義人の住所(登記上の住所)が、不動産取得時から変わっていることがあります。
権利を取得してから長期間経っている場合や、引越などによりその場所に住んでいない場合にこのようなことが起こることが多いのですが、不動産の名義変更(所有権移転登記)を行うには、印鑑証明書を添付する必要があるので、登録された住所(登記上の住所)と印鑑証明書の住所が異なっていると、本当に名義人さんなのかが確認できず、手続が行えません。
そのため、名義人の住所が変わっている場合は、不動産の名義変更(所有権移転登記)を行う前(もしくは同時)に、住所変更の登記も行う必要があります。
住所変更登記をしても、すぐに名義が変わってしまうので、わざわざ登記をする必要はないのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、登記記録には正しい記録を残さなければならないので、その当時の正しい住所に変更してから名義人の変更(所有権移転登記)を行わなければなりません。
不動産の売買や贈与を考えている方は、登録された住所(登記上の住所)と現在の住所が一致しているか確認してみるとよいかもしれません。
なお、相続による名義変更(相続登記)の場合は、被相続人の住所が、登録された住所(登記上の住所)と死亡時の住所で一致していなくても、そのまま相続人への名義変更の手続を行うことができます。
では、また次回お楽しみに!
司法書士 たつみ