裁判のはなし~裁判所は選べる?~

掲載日:2017.01.30

3bc7be0ac61d0422043778e0448d9170_s法律上のトラブルが起き、当事者では解決できない場合、裁判所に訴訟を提起する、という選択肢があります。

ここで疑問に思うのが、「どの裁判所で訴訟を提起すればよいのか」ということです。
当然かもしれませんが、自分が自由に選んでよいわけではありません!

最初に訴訟を提起する場合の裁判所は、原則として、「相手方の住所地」を管轄する裁判所です(普通管轄)。
例えば、大阪に住むAさんが、札幌に住むBさんからお金を返してもらいたい場合、自分の住む大阪ではなく、相手方の住所地である札幌の裁判所に訴訟を起こさなければならない、ということになります。
ただし、財産上の訴えの場合、義務履行地(本来債務を支払うべき場所)にも訴訟を提起することもできます(特別管轄)。

なお、当事者の合意によって、管轄する裁判所を変更することもできますので、最近では、会社などの企業が作成する契約書には、「合意管轄」という条項が記載されていることが多いかと思います。
興味があれば、アパートの賃貸借契約書や不動産の売買契約書をご覧いただけるとよいかもしれません。
※合意管轄は第一審に限る

本記事は、一般民事事件に関しての記事となります。
条件によって管轄裁判所が異なりますので、ご自身で判断できない場合は、最寄りの裁判所や、弁護士・司法書士にご相談ください。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ