マニアック法律知識~使者とは?~
掲載日:2017.01.12
使者とは、ある方の意思表示(考え)を相手に伝える人のことです。
意思表示により法律効果が発生する場合、その場にいる使者ではなく、ご本人が契約等の当事者となります。
「代理」と似ているのですが、代理が、本人の委任を受けた範囲内で、代理人自身が意思表示を行うのに対し、使者は、あくまで本人の意思を相手方に伝えるだけ、という点が異なる点です。
代理=代理人自身の意思で法律行為を行う
使者=本人の意思を相手に伝えるのみ
わかりやすい例として、「交渉が可能かどうか」ということを考えてみましょう。
代理人は、自らの判断で意思表示を行うことができますから、交渉を行い、条件の変更などの可能性があります。
一方、使者は、事前に預かった本人の意思を伝えるだけですから、その場で条件の変更などは行うことができません。
実際の生活では、特に意識をせずに使者や代理人となっていることもあるかと思います。
ただ、法的には上記のような違いがあるのですね。
では、また次回お楽しみに!
司法書士 たつみ