相続のはなし~相続放棄と相続税~

掲載日:2016.11.07

7ae4595f59e00b697258e1176c0d3364_s相続税の基礎控除額は、3000万円+法定相続人の数×600万円となっております。
※法定相続人=法律の定めにより相続人となる人。以下、「相続人」とします。

例えば、Aさん(夫)が亡くなってBさん(妻)とCさん(長男)Dさん(長女)が相続人だとすると、3000万円+相続人の数(3)(妻・長男・長女)×600万円=4800万円 となります。

問題は、相続人の中の一部が、相続放棄を行った場合です。
民法では、「相続の放棄をした者は、その相続に関しては、最初から相続人とはならなかったものとみなす(民法第939条)」、とされていますので、そのまま考えると、相続放棄をした人の分だけ法定相続人の人数が減り、基礎控除額も変わってしまいます。

しかし、実は、相続税の基礎控除額の計算を行う上では、相続放棄をした人も、相続人として計算されます。
※参考:国税庁ホームページ

そのため、先程の例だと、仮にCさんが相続放棄をして、相続人がBさんとDさん2人だけになったとしても、基礎控除額は4800万円のままということになります。
相続人の一部の方が相続放棄をするような場合は、参考にしていただければと思います。

なお、相続財産の計算など具体的なご相談は、お近くの税理士事務所もしくは税務署までお願いいたします。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ

【「解説!相続のいろは」まであと4日】