成年後見のはなし~市民後見人~
掲載日:2016.06.28
実は、後見人は資格制ではないので、司法書士などの専門家以外でもなることができます。
しかし、後見人には、他人の財産を管理するという重大な責任がありますので、ご家族を別として、ほとんどの場合専門家が選ばれているのが現状です。
ですが、後見制度の利用者が増加していることや、専門家の数が少ない地域があることなどから、専門家を後見人に選ぶことができない状況も生じています。
そこで、後見制度に協力していただける一般の方を「市民後見人」として、後見人の候補者に育てよう、ということになったわけです。
現在、市町村が中心となって市民後見人育成のための研修事業が行われておりますので、興味がある方はぜひご確認ください。
なお、厚生労働省のホームページにも関連ページがありました。
ただ、市民後見人になるために研修を受けなければならず、後見人になればその責任は重大、ということでは、よろこんでやっていただける方は少ないでしょうね。
市民後見人の制度にはまだ課題がありますが、国として推進していくということなので、今後どのように広まっていくのか注目です。
では、また次回お楽しみに!
司法書士 たつみ