成年後見のはなし~後見人の身分証②~
掲載日:2016.02.12
後見人等に選ばれたあと、すぐに預貯金や不動産の手続が必要な場合(登記完了を待っていられない場合)どうすればよいかというお話です。
まず、先に確認しておかなければならないのは、裁判所から後見人等に選ばれた時でも、実際にそのことが確定するまで2週間待つ必要があるということです。選任された日から2週間経過して初めて「あなたはこの人の後見人です」ということが確定するのです。それまでは仮決定のようなものです。
そして、後見人が確定してから登記手続がされるので、さらに2~3週間程待たなければ身分証(登記事項証明書)が手に入りません。
ただ、後見人だということが確定した時点で権限はあります。権限はあるのにそのことを証明するもの(登記事項証明書)がないために手続ができない、という状態です。
そこで、この時間差を埋めるためのものが「確定証明書」です。字のごとく、「後見人に選ばれたことが確定していることを証明するもの」ですので、登記事項証明書の代わりに身分を証明するものになります。
家庭裁判所に申請すると、この確定証明書が取得できますので、登記手続完了前でも預貯金などの手続を行うことができるでしょう。
何らかの事情により手続を急ぐ場合は、こちらをご利用いただければと思います。
では、また次回お楽しみに!