成年後見のはなし~後見?保佐?補助?~

掲載日:2017.07.31

成年後見制度は、大きく分けて、「法定後見」と「任意後見」という2つのしくみがありますが、本日はこのうち「法定後見」についての解説となります。

法定後見は、ご本人の判断能力が低下している状態で利用できる制度ですが、判断能力低下の程度は、その方によって異なりますよね。
法定後見では、そのようなご本人の判断能力の程度に応じて、支援の内容を変えています。それが「後見」「保佐」「補助」という3段階です。
「後見」は、ご本人が事理を弁識する能力を欠く常況にある者、「保佐」は、ご本人が事理を弁識する能力が著しく不十分である者、「補助」は、ご本人が事理を弁識する能力が不十分である者というように決められています。
「事理を弁識する能力」と言ってもなかなかピンと来ないかもしれませんが、その判断は、医師の診断書を基にしますので、必ずしも自分たちで考える必要はありません。

また、支援の内容だけでなく、申立の条件も異なっておりますので、ご本人がどの段階に当てはまり、その場合は後見人(保佐人・補助人)がどのような支援をしてくれるのか、ということを制度利用前に検討するとよいでしょう。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ