相談事例③~相続放棄の方法~

掲載日:2015.11.06

kojin_omoideさて、本日は相続放棄に関する実際にあった相談事例です。

相談者Aさんには、妻のBさん、長男Cさん及び長女Dさんというご家族がいました。

Aさんは、ご自身が亡くなった際の相続手続の相談にいらしたのですが、相続財産は妻であるBさんがすべて相続するのだと言います。

本来の相続人はBさん、Cさん及びDさんなので、不思議に思って確認してみたところ、トラブルを防ぐためCさんとDさんには相続放棄をしてもらった、ということです。

詳しく聞いてみると、相続放棄する旨を書いた「相続放棄証明書」にC・Dが実印で押印しているから、相続人はB一人なのだということでした。

しかし、相続放棄をするためには家庭裁判所に申し立てをしなければならないので、個人間で作成したこのような証明書は効果がありません。それは実印で押印していても同じです。

また、家庭裁判所に申し立てる正規の相続放棄であっても、被相続人の生前(相続が発生する前)に相続放棄をすることはできません!

相続放棄をする場合は、相続発生後(被相続人の死亡後)に、家庭裁判所へ申し立てをしましょう。